自宅の構造や証明書等の有無によって火災保険料や地震保険料のランニング費用が大きく変わってきます。工事着工前に確認いただければと思います。

※参考保険内容
東京都内の一戸建て火災保険金額が建物2000万円、地震保険金額が建物1000万円
補償内容は火災、風災、盗難、水災、破汚損等フルカバー
保険期間は火災保険10年間、地震保険5年間  2019.07.01時点

①構造級別
火災保険料、地震保険料には、一戸建ての場合H構造T構造2つの構造級別があります。
T構造の方が耐震性、耐火性が高いため保険料が安くなります。
木造住宅の場合基本的にはH構造ですが、省令準耐火構造、準耐火建築物、耐火建築物であればT構造になります。特に省令準耐火建築物であれば建築費も大きく変わらないケースが多いです。
上記参考保険内容で保険料を比較してみます。

H構造 耐震割引なし 火災保険料 ¥247,830円/10年 地震保険料 ¥178,900円/5年 合算1,816,890円/30年間

T構造 耐震割引なし 火災保険料 ¥127,680円/10年 地震保険料 ¥115,000円/5年 合算1,073,040円/30年間

T構造にする事で火災保険料が約50%、地震保険料が約35%安くなります。

②耐震等級
耐震等級を取得することで上記保険料より10%~50%割引が適用できます。
耐震等級3級・・・50%
耐震等級2級・・・30%
耐震等級1級・・・10%(昭和56年6月1日以降に新築された物件含む)
ここで注意していただきたいのが、耐震等級3級や2級の割引を適用する場合は、住宅性能評価証や後ほど説明する長期優良住宅等の公的な証明書が必要です。
工務店によっては耐震等級3相当と謳っているだけで証明書がないケースもございます。

③長期優良住宅 こちら􏰀保険料の割引に􏰀関係ありませんが、フラット35を組む際の金利優遇や、税制優遇等が多くあります。こちらも公的な書類が必要になります。必ず取得の有無を確認してください。
・フラット35SA・・・当初10年0.25%優遇
・フラット35SB・・・当初 5年0.25%優遇
・税制優遇・・・住宅ローン控除上限額の拡大
不動産取得税控除額の拡大
登録免許税の軽減税率
②、③に関しては、必ず公的書類が必要になります。適合を謳っているだけで証明書がなければ恩恵を受けることが出来ません。HMによっては手続きが手間だったり、申請しないケースが多くあります。必ず建築前に確認下さい。
※上記内容は2019.7.1時点の情報です。保険料は定期的に料率改定があります。その他優遇制度も変わる可能性がございます。

今回は主に建物構造に関する保険料について書かせて頂きました。それ以外にも登記の仕方や間取りの取り方によって税金面やローン控除に大きくかかわってきます。
ぜひ、購入前に1級ファイナンシャルプランニング技能士、宅地建物取引士在籍の当社までご相談ください